本ページでは、LMSの内容、導入メリット、導入するLMSの選定ポイントなどについて詳しく解説しています。LMSの導入を検討する際にぜひ参考にしてみてください。

LMSとは?

LMSとはLearning Management Systemの頭文字をとった言葉であり、「学習管理システム」や「研修管理システム」のことを指します。LMSは、主にインターネット上で学習・研修の管理を行うものであり、研修の準備、提供、学習状況のモニタリング、成績・受講履歴の管理などを一貫して行うことができます。

例えば、以下のような研修管理に関わる業務をLMS上で行うことができます。

プランニング
研修を管理するための組織体制、研修コンテンツの内容、研修に関わるユーザー(研修を管理する担当者や、研修を受講する対象者など)のプランニングを行います。

準備・作成
プランニングに基づき、研修組織体制の構築、研修コンテンツの作成、ユーザーの登録を行います。

実施
研修を実施します。

モニタリング
実施中の研修の受講状況や課題の提出状況の確認、受講者へのリマインドや各種お知らせの配信などを行います。

評価・分析
実施された研修データ(研修の成果、受講者の習熟度など)を分析し、次回以降の研修の改善や、人材育成の目標の到達度の評価などを行います。

LMSで行える研修管理の様々な業務を表したイメージ

近年、人材や業務のシステム管理化が進む中で、研修の管理も同様にシステム上で一括管理をする動きが多くの企業、大学などを含む教育機関、そして政府系機関などで進められています。

また、2020年に新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、在宅やリモートワークといった働き方や学び方が一般的になりました。そういった動きに対応するため、研修の提供・管理体制においても見直しが必要とされ、多くの企業や機関で積極的なLMSの導入が進んでいます。

LMSを導入するメリット

LMSはなぜ必要とされるのでしょうか。一般的に実施されている研修形態にLMSを取り入れた場合のメリットをいくつかご紹介します。

集合研修を提供している場合


集合研修が行われている様子
Photo by Product School on Unsplash

集合研修は、実際に受講者が会議室や教室などに集まり、講師が対面で講義を行う研修形態です。

集合研修を管理する際には、研修の準備に関する業務(研修の案内、講師の手配、スケジュール調整、出欠確認、事前課題の提出管理、会場の予約や設営、教材や資料の配布など)や、研修実施中または実施後に実施する業務(研修後の課題・テスト・アンケートの実施、進捗確認、回答の集計及び分析など)があります。

LMSを使用していない場合、ExcelなどのOfficeツールやメールシステム、あるいはLMSではない社内で使用している他のツールを活用し、集合研修を管理することが一般的です。しかしながらこの場合、様々なツールやシステムを複雑に組み合わせて管理をしているため、管理が煩雑になりがちで、データを正確かつ安全に管理できていなかったり、作業工数や作業時間が非常に多くかかったり、ヒューマンエラーが発生するリスクがあります。

そこでLMSを使うと、以下のようなメリットがあると考えられます。

✓  手作業で行なっていた業務が自動化され、作業時間、工数、ヒューマンエラーを削減できる。

✓  一つのシステムで集合研修に必要なあらゆる業務をまとめて行うことができ、管理がしやすくなる。

✓  データを一括かつ安全に管理でき、過去の受講データも簡単に遡って参照することができる。

eラーニングで研修を提供している場合


e-learningを受講している様子
Image by yanalya on Freepik

eラーニングは、主にインターネットを通じて提供されている学習コンテンツを、パソコンやタブレット、スマートフォンなどのデジタル機器を使って学習する学習形態です。

従来型のeラーニングでは、基本的にユーザーはそのeラーニングサービス提供者が運営するeラーニングシステムにログインし、そこで提供されているeラーニングコンテンツを使って学習するケースが主流です。

一方で、従来型のeラーニングの場合、eラーニングコンテンツを提供しているサービス提供者が変わると、ログインをするeラーニングシステムも変わります。そのため、ログインIDやパスワードの管理が大変になったり、管理者にとっては受講データの内容やフォーマットがシステムごとに異なるため、受講データの統合が難しいという問題がありました。さらに、一般的なeラーニングシステムでは、eラーニングサービス提供者が提供する完成されたコンテンツ使って学習をすることが通常であり、独自コンテンツの作成や提供ができる仕様にはなっていないものがほとんどです。

そこでLMSを使うと、以下のようなメリットがあると考えられます。

✓  複数のサービス提供者のeラーニングコンテンツを一つのシステムで提供できる。

✓  完成されたeラーニングコンテンツだけでなく、自作のコンテンツも提供できる。

✓  統一されたフォーマットで受講データを管理できる。

通信教育で研修を提供している場合


通信教育の教材に取り組む様子
Photo by Annie Spratt on Unsplash

通信教育とは、主に印刷物、テレビ、ラジオ、インターネットなどの媒体を通じて提供される学習コンテンツを使って学習する、一つの学習形態を意味します。

通信教育はeラーニングと同様に、通常ユーザーはその通信教育を提供している提供会社のコンテンツのみを受講することができ、提供会社が変わると受講の方法や管理方法も変わります。また、コンテンツである教材テキストや課題は紙媒体で提供されることもあり、すぐに学習を開始できない、結果を確認できないといった事態や、教材の紛失などのリスクも考えられます。更に、万が一コンテンツに誤りが必要があった場合に、コンテンツに関する案内やお問い合わせへの対応、修正済みのコンテンツの発送など、多くの負担が発生する可能性があります。

そこでLMSを使うと、以下のようなメリットがあると考えられます。

✓  複数のサービス提供者の通信教育コンテンツを一つのシステムで提供できる。

✓  紙媒体のコンテンツをデータ化し、安全かつ柔軟に管理できる。

✓  受講者はいつでも学習を開始でき、管理者はリアルタイムで受講状況を確認できる。

オンライン講義を提供している場合


オンライン講義に参加している様子
Image by DCStudio on Freepik

オンライン講義はWeb会議サービスやライブ配信サービスなどを使用して、インターネット上でリアルタイムで講義が配信される研修形態です。

集合研修と同様に、LMSを使用していない場合、講義の案内、出欠確認、事前・事後課題の配信及び進捗管理など、オンライン講義に付随する業務については、ExcelなどのOfficeツールやメールシステム、あるいはLMSではない社内で使用している他のツールやサービスを活用し、オンライン講義を管理することが一般的です。その場合、集合研修と同様に管理が煩雑になり、多くの作業工数が必要となったり、ヒューマンエラーが発生するリスクがあります。

集合研修と同じく、LMSを使うと以下のようなメリットがあると考えられます。

✓  手作業で行なっていた業務が自動化され、作業時間、工数、ヒューマンエラーを削減できる。

✓  一つのシステムでオンライン講義に必要なあらゆる業務をまとめて行うことができ、管理がしやすくなる。

✓  データを一括かつ安全に管理でき、過去の受講データも簡単に遡って参照することができる。

現在の研修管理に課題をお持ちの方はいつでもお気軽にお問い合わせください。

選定の際に着目すべき点

機能


LMSが持っている基本的な機能として、研修組織の構築、コース作成、問題作成、コンテンツ登録、ユーザー登録、受講履歴管理などがあります。これらに加え、自分たちがLMSを使ってどのような研修を提供したいのか、どのように研修を管理したいのかを考え、それらを実現できる機能を持っているのかを確認してみましょう。

LMSの複数の主要な機能を表したイメージ

性能


昨今のLMSで最も評価が分かれる点が性能です。欲しい機能があっても、LMSの性能が低い場合、その機能を使いこなせない、あるいは使いづらいなどの問題が生じ、意味のないものになってしまいます。性能を図る目安として、「使いやすさ」「安定性」「制限」などがあります。

使いやすさ
LMSを含め多くのソフトウェアでは、「使いやすさ」を表す際に「UI」という言葉を使います。UIはユーザーインターフェイス(User Interface)の略称で、ユーザーインターフェースとはユーザーとサービスとの接点(ユーザーが見るものや操作するもの)を指します。UIが優れているといった場合、操作画面が明快でわかりやすい、操作が軽くて速いといったことが挙げられます。

例えば、ログインをした瞬間に特に説明書を見なくても直感的に操作方法がわかるような画面のデザインや、クリックをするとサクサクスムーズに動くような操作性はUIが優れていると言えます。一方で、ボタンや文字が乱立し、画面がごちゃごちゃしてどこをどう操作すれば良いのかわからなかったり、クリックをしても反応が遅いといった場合はUIが優れているとは言えません。

UIが優れているLMSを使うと作業効率が飛躍的に上がります。そのため、UIが優れているLMSを選ぶことは非常に重要です。UIは、パンフレットなどのサービス資料だけでは見極めることが困難な点ですので、トライアルアカウントなどで事前にしっかりと見たり触ったり、あるいはLMS提供会社に操作を見せてもらったり、操作方法を聞いたりして、確認をすることが大切です。

安定性
LMSのみならず、昨今のシステム選定の際に最も重要な指標の一つです。例えば、2020年にコロナ禍に突入した際には、あらゆる業務が一気にオンラインに切り替わったことでアクセスが集中し、多くのシステムにおいてシステム障害が報告されました。これは、そういったアクセスの増加に耐えうるインフラを構築しておらず、安定性に欠けていたことが原因と言えるでしょう。LMSを選定する際には、過去にそういった事象があったのかどうか、注意深く確認することが重要です。

また、データ処理能力が低いと、途中でデータの読み込みが止まってしまったり、読み込みに大量の時間を要する可能性があります。以前に比べデータの有効活用が推奨され、データの重要性が高まるにつれ、研修データも今までにないほど大量に生み出されるようになりました。そのため、LMSに保管されている大量の研修データを素早く読み込むことができる性能も安定性を測る上で大切な要素と言えるでしょう。

制限
システムに潜む様々な制限も、多くのユーザーを悩ませることの一つです。LMSによく挙げられる制限の例として、容量の制限やアクセス数の制限があります。容量の制限がある場合、LMSに一定数のコンテンツしかアップロードできないといったことや、容量を拡張するために別途費用がかかってしまうといったことが起きる可能性があります。また、アクセス数の制限がある場合、ある研修動画を全ユーザーに観てほしいにもかかわらず、一部のユーザーしか観ることができないといったことが起きる可能性があります。いずれも場合も研修の提供に支障を来たす可能性があるため、こういったことが起こりうるLMSなのかどうかも確認する必要があると言えます。

Coursebaseの機能・性能はこちらからご参照ください。

費用


LMSの費用について、その料金体系はサービスによって様々ですが、一般的に以下のような費用が主に挙げられます。

✓  初期費用

✓  プラットフォーム利用料

✓  サポート費用

✓  トレーニング費用

✓  その他費用

初期費用
LMS導入時や導入準備の際に発生する費用です。例えば、クライアントごとにサーバーを設置する必要があるLMSの場合、サーバーの設置費用が発生します。また、導入にあたるコンサルティング費用や作業代行費用、手数料などが発生するLMSもあります。

プラットフォーム利用料
ユーザーがLMSを利用するための費用です。主な価格形態として、以下のようなものがあります。

  • 1ユーザーあたりの単価を定め、その単価に登録されているユーザー数と利用月数を掛けた金額を利用料とする価格形態
  • 「500ユーザーまで1ヶ月〇〇円」といったように一定のユーザー数までの利用料を固定している価格形態

サポート費用
LMSの提供会社に問い合わせをしたりする際に発生する費用です。

トレーニング費用
LMSを使用する管理者などに、LMSの使い方をレクチャーする勉強会などで発生する費用です。

その他費用
上記以外の特殊なケースで発生する費用です。例えば、APIやSSO(シングルサインオン)など、他のシステムとの連携のために発生する費用、サーバー利用料、セキュリティに関する費用、容量に関する費用、機能拡張やオプションの追加に関する費用などが考えられます。

LMSによっては上記の費用のほとんどが発生しないLMSもあれば、想定していなかった費用が発生するLMSもあり、費用の種類はLMSによって様々です。LMSの選定の際には、自分たちの研修管理方法と照らし合わせて、どういった費用が発生する可能性があるのか確認をした方が良いでしょう。

他システムとの連携


他システムとの連携を表したイメージ
Api Vectors by Vecteezy

LMSは通常それ単体で研修管理に使用することができ、研修管理に関する作業を完結することができます。一方で、特に大きな企業に見られるケースとして、他に従業員を管理している社内システムがあり、そういったシステムとのデータ連携が必要となる場合があります。

そのため、他のシステムと連携し、以下のようなことを行う機能や方法を備えているのかという点も着目点として挙げられます。

✓  LMS内のデータを他のシステムのデータと同期する

✓  他のシステム上でLMSのデータを閲覧する

✓  他のシステムで使用しているログインIDを使ってLMSにログインする

現時点でそういった連携機能を検討されている場合はもちろん、現時点では予定はなくても将来的にそういった連携が必要とされる可能性がある場合は、着目するべき点と言えるでしょう。

将来性


将来性がある、成長している事業を表したイメージ
Image by Freepik

ITの進歩は目まぐるしく、そのスピードはどの業界よりも速いといって過言ではないでしょう。その中で、選定対象に入っているLMSが時代の流れに乗っているLMSであり、常に進化を続けている将来性があるLMSかどうかを見極めることも一つの大切な要素です。

将来性がないLMSを選んでしまうと、IT技術の進歩と共に、数年後にできないことが増えてきたり、あるいはもっと使いやすいLMSが出てきてまた多くのリソースを割いてLMSを切り替えなければならないといったことが起こる可能性も考えられます。

将来性を見極める大きな指標となるのは、継続的に開発や改善がされているのか、新しい技術を積極的に取り入れているのか、そしてLMSの提供会社にとってそのLMSがどのような位置付けなのか(LMSを主力サービスとしているのか、など)といった点です。

一部専門的な知識が必要とされる部分もありますが、新しい便利な機能の開発を継続的に行っていたり、改善をしてより使いやすくなるように努力をしていたり、最新のテクノロジーを常に探求して採用していたり、またはLMSを主力サービスとして社内リソースを注いでいる場合、そのLMSは将来性があるLMSである可能性が高いと言えます。

LMSの柔軟性


機能が追加されていくイメージ
Image by pikisuperstar on Freepik

LMSは一度導入すると、データが蓄積されていくため、中長期的に使用することが一般的です。そのため、年月を重ねていくと、導入当初は想定していなかった使い方が必要とされることもあります。そうなった時に必要とされるのが柔軟性です。

例えば、導入時には要件に入っていなかった機能が必要となった場合に、その機能が新たに追加される可能性があるのか、あるいは他の機能を応用して必要とされる機能と同じことを実現することができるのかといった点が機能面や性能面の柔軟性となります。こういった柔軟性を兼ね備えているLMSは不測の要望や要件が途中で出てきた場合も、それらに対応することができ、ユーザーの満足度をあげることができるでしょう。

機能面や性能面の柔軟性を見極めるには、やはり実際に提供されているLMSを触り、様々なケースを想定して試してみる、あるいはLMS提供会社に積極的に質問をしてみることが大切です。

その他


その他に着目するべき点として考えられるのは、以下のような点が挙げられます。

マルチデバイス・ブラウザ・言語対応か
こちらは対応範囲が多ければ多いほど良いと言えるでしょう。

サポート体制が整っているか
実際にLMSを使用すると聞きたいことやサポートを必要とすることが出てきます。そういった時に迅速に対応をしてくれるのか。丁寧に対応をしてくれるのかといった点も安心してLMSを使用する上での大事な着目点と言えます。

SaaSとして提供されているLMSか独自開発のLMSか
現在は利便性、安定性、管理のしやすさ、コスト面、セキュリティ面などから、SaaS型のLMSが主流です。クライアントが独自のLMSの開発を委託し、クライアント専用に開発された独自のLMSを使用することはかなり稀と言えます。

クラウドタイプかオンプレミスタイプか(クラウドの場合、基盤となるクラウドインフラが何か)
双方にメリット・デメリットがありますが、管理のしやすさ、コスト面、セキュリティ面、安定性などから、現在の主流はクラウドと言えます。また、クラウドインフラとして世界的に有力で信頼性が高いのは、AWSGoogle CloudAzureとなっており、これらのインフラを基盤にし、熟知している技術者によって提供されているLMSが良いと考えられます。

SCORM対応か
メリット・デメリットがありますが、SCORMは旧技術や十数年前の状況に基づいて開発されていること(最新版は2009 年リリースのSCORM2004)、誰でも使用できるわけではなく特殊な知識や技術が必要とされること、SCORMを使ったコンテンツの作成だけでなく、わずかな修正にも時間とコストが発生することから、新たにSCORMを使ってコンテンツを管理される際にはその妥当性や将来性について慎重に検討をした方が良いでしょう。

一般的な導入手順

LMSの導入までの一般的な流れは以下となります。

1. 課題点の確認
まずは、自分たちの現在の研修管理における課題点を洗い出します。その上で、課題点を解決するために必要な要件をリストアップします。

ある程度LMSの事前知識があり、機能に関する具体的なニーズを把握している場合は以下のような要件定義シートにまとめることで、選定のスピードを上げることができます。また、各要件を種類別に分けたり、各要件に重要度を示すマークを入れるとより選定の精度が上がります。一方で、この時点で要件をガッチリ固めてしまうと先に進めなくなってしまいますので、目安としての要件程度に留めることをお勧めします。

<例>

No. 要件種別 要件分類 対象 要件 重要度
1 機能要件 コンテンツ作成 管理者 動画、画像、音声をアップロードできる。 必須
2 機能要件 コンテンツ作成 管理者 選択問題、穴埋め問題、作文問題を作成できる。 必須
3 機能要件 コンテンツ作成 管理者 問題をランダムに出題できる。 あれば尚良い

 

2. リサーチ
ある程度課題点と必要な要件がわかってきたら、LMSのリサーチを始めます。リサーチの方法には以下のような方法があります。

Googleなどの検索サイトでリサーチ:
「研修管理システム」や「学習管理システム」などのキーワードで検索をすると多くのLMSがヒットします。また、マーケティングに力を入れているLMSは広告欄にも表示されます。

比較サイトでリサーチ:
Googleなどの検索サイトで「研修管理システム 比較」や「研修管理システム おすすめ」などのキーワードで検索をすると、多くのLMSの比較サイトが表示されます。こういったWebサイトはサービスの比較情報を提供する企業のWebサイトや、人事・研修担当者向けのサービスを提供する企業のWebサイトであるケースが多いです。こういったWebサイトは多くのLMSをまとめて確認できるという点で便利です。

イベントを訪問:
定期的に人事・研修担当者向けのサービス展示会やセミナーが行われています。こういった場所に足を運び、LMS提供会社のブースやセミナーにて、実際にLMSの説明を受けたり、情報を得る方法があります。セミナーに足を運ぶため、少々時間と手間を要しますが、一度にまとめて詳しい情報や役に立つ情報を得ることができるという点ではメリットがあると言えます。

3. 詳細情報の収集
上記のような方法によって気になるLMSをリストアップしたら、そのLMSの問い合わせページから提供会社に直接コンタクトを取り、より詳細な情報共有をリクエストしましょう。また、一度打ち合わせを設定して実際にLMSのデモンストレーションを見せてもらい、気になる点や要望についてどんどん質問をしていくことをお勧めします。

LMSに限ったことではないですが、一般に公開されている資料などから得られる情報は限られています。打ち合わせを行い、デモンストレーションを見せてもらうことで、思ってもみなかった重要な点に気がつくことがあります。また一般に公開されている資料を何回も見返して理解が曖昧のまま時間を浪費するよりも、30分〜1時間程度の打ち合わせの中でQ&Aを繰り返し、必要な情報を得る方が、知りたい情報を効率よく明確に知ることができます。

今はZoomなどのWeb会議システムを使った打ち合わせも広く一般的に行われるようになっていますので、こういったWeb会議システムを積極的に使って打ち合わせをすることで、さらに情報収集を効率化できます。

4. お試しで使用
次に、実際に自分たちで操作が試せるデモアカウントを作成してもらいましょう。実際に自分たちで操作をしてみることで、資料や打ち合わせではわからない操作感などのUI面を体験できます。

また、実際に操作を試している際にわからないことがあったら積極的にLMS提供会社に質問や依頼をすることで、操作方法やベストプラクティスを知ることができるだけでなく、そのLMS提供会社のサポートの雰囲気やスキルも知ることができます。

多くのサービスは無料でデモアカウントを提供していますが、一部有料のサービスもあるので、事前に確認することをお勧めします。

5. デューデリジェンス
実際にLMSの操作を体験し、候補のLMSをさらに絞り込むことができたら、最後により具体的な要件定義シートを作成し、候補になっているLMSの提供会社に要件定義シートへの回答を依頼しましょう。

また、見積もりや契約内容など、最終決議の際に必要な情報の共有も依頼し、最終決議に必要な全ての情報をまとめましょう。

6. 導入LMSの決定、契約の締結
導入するLMSを決定し、LMS提供会社と契約(「規約」の場合もあります)を締結します。

7. LMSの利用開始
LMS提供会社と契約をしたら、サービスの利用を始めます。

上記がLMSの選定から導入の一般的な流れになります。実際の導入の流れ、必要なステップ、導入までにかかる期間については、導入の規模やLMSごとに異なるので、気になるLMSの提供会社に積極的に問い合わせてみましょう。

最後に

ここまでお読みいただき誠にありがとうございます。

本記事についてご質問がある方や、速くて直感的なLMS「Coursebase」にご興味をお持ちの方は、以下よりお気軽にお問い合わせください。

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